コラーゲンとプロテインの違いについて解説します

あるお得意様とのお電話の会話で「プロテインもコラーゲンもタンパク質だから同じでしょ?」と言われ、私は「そうです。」と、間違いではありませんから答えました。

そして、

「だから、今すすめられたプロテインを飲んでいるからコラーゲンは当分お休みしますね。」

・・・・・

用件は別にありましたので、流れでそのまま電話を切ってしまいましたが、そのお客様の主旨からすると間違った返事をしたと思い、改めてお手紙を書いたのです。

プロテインもコラーゲンもタンパク質という点では間違いではありません。

しかし、同じタンパク質ではないのです。

そもそも、英語でタンパク質をひっくるめて「Protein(プロテイン)」と言います。

ですから、コラーゲンはプロテイン(Protein)の一種となります。

ただ、日本では「プロテイン」というとタンパク質を主成分とするプロテインサプリメントのことを指す場合が多く、このケースもまさにそうです。

プロテインサプリメントとは

プロテインサプリメントとは

プロテインサプリメントとは、牛乳から脂肪分やカゼイン(乳固形分と呼ばれる成分の主要成分)などを除いたホエイ蛋白(乳清)を原料としたホエイプロテインやカゼイン蛋白を原料とするカゼインプロテインなどがあり、ビタミンやミネラル、食物繊維など様々な栄養素を加えた必須アミノ酸のバランスが良い「高タンパク栄養補助食品」です。

主には、スポーツ選手やボディービルダーなどが高負荷のトレーニングによって、筋肉を増強するために開発されたものが多かったのですが、近年では痩身目的や高齢者向け、生活習慣病対策目的でのプロテインサプリメントも増え、それぞれの目的に合わせた栄養成分の配合によって差別化をし、国内外で多くのメーカーが市場を奪い合っています。

コラーゲンとプロテインの違い

少し前に何かの記事で読んだ内容を思い出しました。

「スポーツ選手の栄養補助としてプロテインにコラーゲンを加えている。」

と言う内容で、スポーツによって酷使される関節や靭帯のサポートとして考えられたようでした。

コラーゲンは他のタンパク質とは違うということを「コラーゲン」のカテゴリーで何度も解説していますが、コラーゲンには他のタンパク質には無いアミノ酸「ヒドロキシプロリン」「ヒドロキシリジン」があり、タンパク質の線維としての螺旋構造や架橋構造を持ち、骨や皮膚や内臓などの強度と弾力性を担っています。

そして、これらコラーゲン特有のアミノ酸と他のアミノ酸が結びついた消化されにくいペプチドが体内のコラーゲン代謝に関わっているという研究発表が次第に認知されつつあります。

また、前回「筋肉とコラーゲンの関係」で解説しましたように、コラーゲンは筋膜の主要成分として筋肉を束ねてその強度と弾力も担っています。

  • 筋肉のサポートには「プロテイン」
  • 皮膚や節々などのサポートと筋肉のサポートにも「コラーゲンペプチド」

と、言えるのではないかと考えています。

では、また^^