コラーゲンと骨の関係

コラーゲンの骨形成での役割

コラーゲンが骨形成するなかで、どのような役割があるか知っていますか?あなたが知らないコラーゲンと骨の密接な関係について深掘りしていきます。

骨=カルシウム?

骨と言えば、カルシウムが真っ先に頭に浮かぶと思います。骨の色が白いのは、見た目の通り、主にカルシウムの色です。しかし、人間の体を支える「骨」の約20%以上がコラーゲンなのです。

骨の構造

骨は、緻密質と海綿質と呼ばれる骨質と、髄腔内の骨髄によって構成されています。

骨の成分を簡単に説明すると、リン酸カルシウムなどの無機質が約70%、コラーゲンなどの有機質が約20%、水分が約10%となっています。この有機物の約90%がコラーゲンです。

コラーゲンの重量は20数%ですが、体積で見ると骨の約半分をコラーゲンが占めています。その役割としては、カルシウムが骨の硬さを担い、コラーゲンが弾力を担っているのです。

コラーゲンは骨の鉄筋

もし、骨がチョークのようにカルシウムだけの塊だとしたら、硬いだけですぐにポキンと折れてしまいます。

骨を鉄筋コンクリートに例えると、コラーゲンは鉄筋の役割を担い、カルシウムがコンクリートの役割を果たしています。と考えてください。

鉄筋コンクリートのような丈夫な骨があるからこそ、人間を含む動物はこれほどまでに高い機能を持ち、進化することができたのです。

骨密度とコラーゲンの劣化

こんなにも優れた骨でも、加齢とともに骨密度とコラーゲンが劣化してしまい、老化につながります。

20歳をピークに、35歳~40歳を過ぎるとコラーゲン量は急激に減少していくと言われています。ですので、コラーゲンとカルシウムを意識的に摂取する必要があります。

老化を予防するには、カルシウムで骨量を増やすだけでなく、コラーゲンで骨の質を高めることも重要なのです。

骨の新陳代謝サイクル

骨の新陳代謝サイクルは1年間に数%で、約10年ほどかけて体の骨が全て新しく入れ替わると考えられています。

骨の代謝は高齢になっても常に行われていますが、加齢とともにその周期はスローペースになり、骨の「鉄筋」とも言えるコラーゲンの代謝も、緩やかになっていきます。

骨の代謝には「破骨細胞」と「骨芽細胞」という2種類の細胞が関わっており、破骨細胞が古くなって壊す必要が生じた骨のもとへ行き、酸や酵素などで骨を溶かし壊します。

骨から溶け出たカルシウムは、再び血液中に戻されます。その後、破骨細胞が去った後に活動を始めるのが骨芽細胞で、土台となるコラーゲンなどのタンパク質を造りだします。

土台ができたら、そこに壁材となるカルシウムやリンを埋め込み、時間とともに自ら成長し広がり土台を覆い、骨が完成します。

このように、骨の代謝は「壊す」⇒「作る」という流れになっています。壊さない限りは新しい骨は造られないのです。しかし、加齢に伴って、その「壊す」工程がスムーズにいかなくなります。

古い家具などのネジがさび付いて、外れにくくなるといったイメージです。

このようにして骨の老化は進み、骨密度が低下していきます。そして、強度が無くなっていき、様々な悪い症状が現れるようになってきます。

ですが、加齢によってスローペースとなるコラーゲン代謝に、コラーゲンペプチドが役立つと言う研究結果も出ています。

骨粗しょう症とコラーゲン

骨粗しょう症とコラーゲンには切っても切り離せない深い関係があるって知っていましたか?あなたも骨粗しょう症にかからないために是非最後まで読んでください。

骨粗しょう症とは 

骨粗しょう症とは、骨に含まれるカルシウムやコラーゲンなどが減り、骨がスカスカの状態になってしまう病気です。

骨粗しょう症になると、骨折しやすくなったり、身長が縮んだり、腰や背中が痛くなったりと様々な悪影響を及ぼします。

脊椎圧迫骨折などを起こして背中が丸まってしまうと、逆流性食道炎や胸やけを引き起こす恐れがあります。最悪の場合、寝たきりになってしまうこともあります。

骨粗しょう症の原因

骨粗しょう症の主な原因は、加齢、生活習慣、運動不足などが考えられます。骨密度は、20歳をピークに50歳前後から多くの人が低下していきます。

ですので、コラーゲンやカルシウムを摂取して予防していかなければなりません。また、運動不足やアルコール・喫煙・カフェイン多飲、日照不足などの生活習慣も大きく関係しています。

骨粗しょう症に良い食べ物

骨粗しょう症の予防に良いとされている食べ物の成分は、主にカルシウムとビタミンDとされています。ビタミンDは、血液に運搬されたカルシウムを骨まで運ぶ働きがあります。あわせて摂取することで効果促進を期待することができます。

カルシウムを多く含む食べ物は、魚介類(イワシ、ししゃも、干しエビ)、乳製品(ヨーグルト、牛乳、チーズ)、大豆製品(豆腐、納豆)、野菜・海藻類(ワカメ、小松菜、ひじき)などが挙げられます。

ビタミンDを多く含む食べ物は、魚介類(サンマ、ブリ、鮭)、きのこ類(しいたけ、キクラゲ)などが挙げられます。

成長期のコラーゲン摂取と身長

成長期は、身長が急激に伸びるため骨に栄養をたっぷり与えなければいけません。意識してカルシウムやコラーゲンを摂取しなければ、身長が伸び悩んでしまう可能性も出てきてしまいます。

成長ホルモンと骨芽細胞

骨は、骨を作る骨芽細胞と骨を壊す破骨細胞が働きあって成長していきます。骨芽細胞によってつくられたコラーゲンの周りに、カルシウムがくっついて骨ができます。

成長期には、成長ホルモン分泌が徐々に増加していくため骨芽細胞をより多く増やさなければいけません。ここで骨芽細胞が不足してしまうと身長が伸び悩んだり、骨折したりする可能性が高くなるといわれています。 

成長期のお子様にもコラーゲンを

成長期のお子様にはコラーゲンを意識的に摂取されることをオススメします。なぜなら、骨の両端にある軟骨が増えて、身長が伸びるからです。

軟骨はコラーゲンで出来ているため、成長期には最も必要となる栄養素です。しかし、コラーゲンを食事から摂取しようとなると、食材選びも難しく、高カロリーな食事になりやすかったり、他の栄養素が不足してしまいがちです。

ですので、コラーゲンを手軽に摂取できるサプリメントを活用するのがおすすめです。

骨に良いコラーゲンサプリメント

骨に良いとされているコラーゲンサプリメントは、コラーゲンペプチドです。

コラーゲンペプチドは、コラーゲンが熱などによって変性してゼラチンとなり、そのゼラチンを酵素分解で低分子化したものです。コラーゲンの状態が変わっただけで、構成するアミノ酸の組成はほぼ変わらず吸収性も高いです。

健康な骨作りをするためにも、成長期のお子様のためにも、ぜひ今のうちからコラーゲンサプリを摂取してください!