コラーゲンのサプリメントでも「ヒアルロン酸」を付加成分として配合してあるものが数多く販売されています。
ヒアルロン酸は、皮膚や関節、眼球の硝子体や脳などに存在しています。
皮膚や関節では、ヒアルロン酸は細胞外マトリックスでコラーゲン繊維と共に存在し、粘度が高くゲル状のため皮膚のみずみずしい張りを保ったり、骨と骨との間の動きを滑らかにする潤滑作用やクッションの役割を果たす緩衝作用によって、関節の動きをよくする役目を担ったりしています。
コラーゲンはアミノ酸で出来た「タンパク質」ですが、ヒアルロン酸は「多糖類」に分類される「ムコ多糖」で、「N-アセチルグルコサミン」と「グルクロン酸」という「糖」で構成されています。
糖でできたものは大きく「炭水化物」に分類されますので、サプリメントの栄養表示では炭水化物として表示されます。
ヒアルロン酸は、サプリメントでも多く利用されていますが、医療用としては変形性膝関節症や肩関節周囲炎(五十肩)、膝関節の痛みになどに用いられたり、白内障の手術や角膜移植術の際に補助剤として使われたり、最近では美容外科でもしわ取りなどの目的で使用されています。
しかし、サプリメントでのヒアルロン酸の効果については、コラーゲン同様に科学的根拠(エビデンス)は確立されていません。
ところが、一部の研究ではありますが、コラーゲンを産生する機能の亢進によってヒアルロン酸の産生も連動していることが推測されています。
これは、ヒアルロン酸がコラーゲン繊維とセットになって皮膚や骨、関節や軟骨などの強度と弾力と潤滑作用を担っているからだと考えられます。
ただ、ヒアルロン酸はコラーゲンなどの基礎があってこそ安定して機能を果たすと考えられますので、コラーゲンの産生が引き金となってそこを埋めるヒアルロン酸の産生が行われることが推測されます。
ですから、一部の学説のようにコラーゲンペプチドがコラーゲン生成のサインにとなるのであれば、同時にヒアルロン酸生成のサインにもなるのではないかと考えられているのです。
以上、ヒアルロン酸とコラーゲンの関係についてでした。