販売価格の違い

コラーゲンサプリメントには、様々な形態で多数のメーカーが商品を発売していますし、通販も含めて多種類の購入方法があります。

そして、同じ形態でも価格だけで比べると、低価格のものから高額なものまで、その販売価格は様々です。

そんな販売価格の違いは、なぜ起こるのでしょうか?

最近の賢い消費者は、「高額=高品質」「低額=低品質」とは判断されないと思いますが、高額なものはそれなりに見栄えが良く、つい買ってしまうという場合もあるようなのです。

では、メーカーがサプリメントの販売価格を決める考え方について解説していきましょう。

販売ターゲット

メーカーが製品を企画する時に、その製品をどんな顧客層に販売するのかを考えます。

例えば、コラーゲンサプリメントを企画するとして考えると、

  1. 女性なのか男性なのか両方なのか
  2. 何を目的とした購入層なのか
  3. 対象とする年代は
  4. 独身か既婚か家族構成
  5. 職業
  6. 収入層

などを絞り込んでいきます。

各項目には、相関するものもありますが、販売価格を決めるにはターゲットを明確にする必要があります。

絞り込むと書きましたが、上記の1~6の全てを対象とするという場合も当然あります。

例えば、30代~40代の主婦で子どもが1人~2人いて美容目的となると・・・

たぶん、コラーゲンサプリメントでは一番厳しいターゲットでしょう。

最近では専業主婦は少ないですから、何らかの仕事もしていると考えると、

「忙しくて金銭的にもあまり余裕はなく、でも美容は優先したい。」

なおかつ、ネット環境は使いこなす年代ですから、しっかりスペックは比較されます。

この例であれば、販売価格は1,000円~2,980円(税込)でしょう。

幅があるようですが、ゼリーにするのか粉末か顆粒、タブレットで行くのかという形態を次に考えます。

それぞれの形態で、他社に負けない品質の製品の原価を調査するわけです。

初期コスト

製品には、前記の原価と認識される製品の直接のコストである原料や加工賃やパッケージなどのコストの他に、「初期コスト」として一定期間の幅を持って考えるコストがあります。

大雑把ですが、製品の研究開発費やパッケージや広告などのデザイン料、そして広告宣伝費などが「初期コスト」と考えられます。

例えば、1個の原価が400円の製品を2,000円で販売するとし、メーカーの卸掛率が販売価格の40%と仮定して、初期コスト予算が1,000万円だとすると、初期コストをペイするには[10,000,000÷(2,000×0.4-400)]で、2万5千個販売する必要があります。

原価や初期コスト以外にも販売するための経費もありますが、ここでは省きます。

さて、利益を上げるために販売するわけですから、簡単に考えると5万個販売すれば、1千万円の営業利益となり、4千万円の売上に対して25%です。

この利益率で良くて、達成確度が高いと考えれば、販売価格は2,000円で決定です。

しかし、目標利益が30%となれば、さらにハードルは高くなりますから、販売価格を少し上げることも検討します。

また、利益率は良くても、5万個を売れる可能性は低いと考えれば、やはり販売価格を上げることを検討します。

さらに、販売期間を長く設定すれば、初期コストの比率は低くなっていきますから、最初は利益がほとんど無かったり、少しは赤字でも販売価格を安く設定することもあります。

しかし、客観的に見てかなり有望な商品でないと長期的には考えず、ほとんどは1年内外の短期でのペイラインを前提としています。

この記事を書いていて、販売価格について簡単に説明するには、少し無理があるなと気づきながらも書いてしまいました。

実際には、かなり深いテーマなのですが、大雑把にこんなことだとイメージしていただければ幸いです。