
よく「サプリメントの原価率は低い。」と言われていますが、確かに平均すると原価率は低い方でしょう。
しかし、一般的に「製品」と呼ばれるものは、原価率が低くないとビジネスとして成り立たないのです。
逆に、毎日消費されるものや生鮮食品などは販売価格が安くないと売れないので、常に価格競争にさらされて原価率は高くなっています。
では、サプリメントの原価の中身にはどんなものがあるのでしょうか?
サプリメントの原価
サプリメントの原価と考えられるものには「原料代」「加工代」「包材代」「物流費」「広告宣伝費」などが挙げられます。
そして、最終的な販売者(小売業)が仕入れる金額には「メーカーの利益」と「中間流通の経費と利益」が上乗せされるわけです。
右図は大雑把な原価構成ですが、当サイトはサプリメントのプロとして公開していますから、その原価の内訳を徹底的に分解してお見せしましょう。
- 原料メーカー
- 原材料代(コラーゲン製品であれば豚皮や魚皮・魚鱗など)
- 原料の検査費用
- 加工代(例えば、豚皮や魚皮・魚鱗などをコラーゲンペプチドに加工する費用)
- 物流費
- (商社が間はいる場合は商社の利益も上乗せ)
- 加工メーカー(受託製造会社)
- 原料代(コラーゲンペプチドなどの主要成分や添加成分、加工に必要な賦形剤など)
- 原料の調合・加工・殺菌の費用(ドリンクやゼリー、タブレットや顆粒など)
- 包材(瓶や樹脂包材、化粧箱など)費用
- 充填(瓶や樹脂包材などに入れる)費用
- ラベル貼りや賞味期限印字などの費用
- 化粧包材などに詰める費用
- 製品検査の費用
- 物流費
- 資材メーカー(主に印刷会社や包材メーカーで、充填包材と化粧包材)
- デザイン料
- 印刷版代(一般的なカラー印刷だと、赤・青・黄色・黒の4版)
- 型抜の型代(化粧箱の形に切り抜くため)
- 原材料代(瓶や樹脂フィルム、紙やボール紙など)
- 印刷・型抜代
- 物流費
- 販売会社(製品メーカー、パッケージに「販売者」と表示)
- 営業経費(各流通に売り込む経費)
- 広告宣伝費(製品メーカーとして)
- 物流費
- 商社(卸問屋)
- 営業経費
- 物流費
- 小売店
- 営業経費(店舗や販売サイトに関わる経費や人件費など)
- 広告宣伝費(小売店としてのチラシや広告バナーなど)
- 物流費(主に通販の場合)
そして、最後にというところなのです。 が残るかどうか
多くの方は、社会人として大雑把にこのような理屈はご存知でしょうが、こうやって列記すると、改めて驚いている方も多いのではないでしょうか?
サプリメントの原価率
「ここまで書くか!」と面倒臭がられそうですが、まだ細かくすることもできます。
しかし、やめときます。
これだけの経費やマージン(各社の直接利益)が積み重なったものが「原価」なのです。
そして、加工メーカーから資材費も含めて販売会社(製品メーカー)に納入される金額は、
小売価格の20%前後で、30%を超えることはまずありません。
これが、一般的に「原価率」と言われる部分です。
その後、メーカーから問屋を経て、小売店がサプリメントを仕入れる価格は、通常の商品で小売価格の40%~60%で、小売店の原価率となります。
もちろん、メーカーがテレビなどで大きく宣伝をかけて、放っておいても売れる商品は、80%前後のものもありますし、逆に非常に原価の安いオープン価格商品などは40%をはるかに切るものもあります。
以上、サプリメントの原価について解説しました。